高齢になってからの住まい探しでも、こうした希望を持つことは自然なことです。これから長く暮らす住まいだからこそ、できるだけ条件の良い賃貸住宅を選びたいと思う方も多いでしょう。

ただし、駅近・築浅・ペット可という条件をすべて満たそうとすると、紹介できる物件が大幅に限られる場合があります。

特に高齢者の部屋探しでは、希望条件に加えて、年齢や収入、保証会社などの入居条件も確認する必要があります。

今回は、希望条件が増えるとなぜ住まい探しが難しくなるのか、どのように条件を整理すればよいのかを解説します。

希望条件が増えるほど物件の選択肢は少なくなる

賃貸住宅を探す際、駅からの距離、築年数、家賃、間取り、設備など、さまざまな条件を設定できます。

例えば、駅徒歩10分以内の物件が見つかっても、築年数を15年以内に限定すると候補が減ることがあります。さらにペット可を追加すると、条件に合う物件がほとんど残らないこともあります。

特にペット可の賃貸住宅は、ペットの種類や頭数、大きさによっても受け入れ条件が異なります。「ペット相談可」と書かれていても、猫の飼育が認められるとは限りません。

また、駅近で築年数が浅い物件は家賃が高くなる傾向があり、予算との兼ね合いも重要になります。

一つひとつは一般的な希望でも、すべてを必須条件にすると、探せる範囲が想像以上に狭くなることがあるのです。

高齢者の住まい探しでは入居条件の確認も必要

一般的な物件検索では、希望する設備や立地を中心に候補を絞り込みます。

しかし、高齢者の賃貸住宅探しでは、条件に合う物件が見つかっても、実際に入居について相談できるかは別の問題です。

大家さんや管理会社によっては、年齢や単身入居、収入状況、緊急連絡先などを確認したうえで判断する場合があります。

保証会社の審査に通過しても、大家さんの承諾が必要になることもあります。

そのため、希望条件を満たす物件を見つけてから入居を断られると、再び最初から探し直さなければならないことがあります。

高齢者の部屋探しでは、まず入居について相談できる物件か確認し、その中から希望に近い住まいを探すことも大切です。

この点については、高齢者の賃貸探しでは、なぜ希望条件より「入居できるか」の確認が先になるのか?でも詳しく説明しています。

希望条件は「譲れないもの」と「調整できるもの」に分ける

希望条件を整理するときは、単純に条件を減らすのではなく、なぜその条件が必要なのかを考えてみましょう。

例えば、駅近を希望する理由が通院や買い物の利便性であれば、駅から多少離れていても、バス停やスーパー、病院が近い物件なら生活しやすいかもしれません。

築浅を希望する理由が建物の安全性や設備への不安であれば、築年数だけで判断せず、建物の管理状態や室内設備を確認する方法もあります。

一方、現在飼育している猫と一緒に暮らすことが欠かせない場合、ペット可は簡単に外せる条件ではありません。

また、階段の上り下りが難しい方にとっては、駅からの距離よりも、エレベーターの有無や室内の段差が重要になる場合があります。

大切なのは、すべての希望を諦めることではなく、生活に必要な条件を残しながら選択肢を広げることです。

実際の相談でも、条件の整理が住まい探しのポイントに

シニアライフパートナーへ寄せられた相談でも、複数の希望条件が重なることで物件探しが難しくなったケースがあります。

70代・80代のご両親と娘様の住み替えでは、お父様が車いすを利用されていたため、段差の少ない住まいが重要な条件でした。

さらに、3人で暮らせる広さや希望エリア、将来的なペット飼育も考慮する必要がありました。

そこで、駅からの距離についてはバス便も含めて検討し、最終的に荻窪駅からバスを利用するエリアの、エレベーター付き・ペット可のマンションへ住み替えることができました。

このケースでは、生活に欠かせない条件を大切にしながら、探す範囲を調整したことが一つのポイントでした。

実際の経緯は、車いすのお父様と70・80代のご両親との住み替え事例で紹介しています。

また、猫を飼育している70代後半の方が、生活保護の家賃上限などの条件も含めて住まいを探した相談事例③もあります。ペットとの暮らしを続けながら賃貸住宅を探す難しさが分かる事例です。

エリアを少し広げるだけでも候補が変わる

希望条件を整理しても物件が見つからない場合は、探す地域を見直すことも一つの方法です。

例えば、東京都の杉並区で中央線沿線に限定していた場合、西武新宿線や丸ノ内線沿線まで広げることで、新たな候補が見つかる可能性があります。

高円寺や荻窪など、住み慣れた地域を離れたくないという希望も大切です。ただ、同じ区内でも駅からの距離や沿線を変えることで、家賃や物件の条件が変わることがあります。

もちろん、エリアを広げれば必ず見つかるわけではありません。通院先や買い物環境、家族との距離なども考えながら、無理のない範囲で検討することが重要です。

探す範囲を変える際の考え方は、高齢者の住まい探しでエリアを広げると選択肢はどれくらい変わる?でも紹介しています。

希望を大切にしながら探し方を工夫する

駅近・築浅・ペット可は、どれも暮らしを快適にする希望条件です。

ただし、すべてを必須条件にすると、予算内で見つかる賃貸住宅は少なくなりやすくなります。

特に高齢者の住まい探しでは、物件そのものの条件に加えて、入居について相談できるかという確認も必要です。

まずは生活に欠かせない条件を整理し、調整できる部分を少しずつ広げてみましょう。

希望を大切にしながら、現実的に検討できる住まいを探すことが、納得できる住み替えにつながります。

住まい探しでお困りの方へ

「ペットと一緒に暮らせる物件が見つからない」「希望する地域では高齢者の入居が難しいと言われた」「どの条件から見直せばよいか分からない」。

そんなときは、一人で条件を削ってしまう前にご相談ください。

シニアライフパートナーでは、希望する暮らし方を伺いながら、高齢者の入居について相談可能な賃貸住宅を一緒に探しています。

すべての希望を叶えることが難しい場合もありますが、何を大切にして、どこを調整できるのか、一緒に考えることができます。

高齢者の住まい探しのご相談は、シニアライフパートナーへ。