「生活保護を受けていて、高齢でも賃貸住宅を借りられるのでしょうか?」

住まい探しのご相談では、このような不安を伺うことがあります。

結論から言えば、生活保護を受給していることや年齢だけで、賃貸住宅を借りられないと決まるわけではありません。

ただし、「生活保護」と「高齢」という条件が重なると、家賃の範囲、物件側の入居条件、保証会社、緊急連絡先など、確認する項目が増えます。その結果、一般的な部屋探しよりも候補となる物件が絞られやすくなるのが実際のところです。

まず確認したいのが「家賃」の条件

生活保護を受給している方の住まい探しでは、最初に家賃について確認しておく必要があります。

生活保護の住宅扶助には基準があり、実際の限度額は地域や世帯人数などによって異なります。厚生労働省の実施要領でも、住宅扶助の家賃等について基準が定められています。

そのため、通常の住まい探しのように「毎月このくらいなら払えそう」という予算だけで決めるのではなく、転居先として認められる家賃の範囲を確認したうえで探すことが大切です。

また、転居理由や初期費用などについて確認が必要になる場合もあります。物件を決めてからではなく、住まい探しを始める段階で担当ケースワーカーへ相談しておくと進めやすくなります。

高齢になると「入居後の安心」も確認されやすくなる

高齢者の賃貸では、家賃だけでなく、入居後に安心して暮らせるかという点も確認されます。

たとえば、保証会社を利用できるか、緊急時に連絡できる人がいるか、生活面で支援が必要になった場合に誰と連携できるかなどです。

特に一人暮らしの場合、大家さんや管理会社から「何かあったときに連絡できる先はあるか」と確認されることがあります。

緊急連絡先は連帯保証人とは役割が異なります。どのような場面で必要になるのかは、緊急連絡先の重要性で詳しく説明しています。

条件が重なることで選べる物件が少なくなる

生活保護と高齢という条件が重なると、

「家賃が住宅扶助の範囲に収まる」
「高齢者の入居について相談できる」
「保証会社などの契約条件を満たせる」

といった複数の条件を同時に確認する必要があります。

インターネット上では多くの賃貸物件が表示されても、実際に問い合わせると高齢者の入居について個別確認が必要だったり、生活保護を受給している方について管理会社や大家さんへの確認が必要だったりすることがあります。

反対に、募集情報だけでは判断できなくても、本人の状況や支援体制を伝えることで相談できる場合もあります。

つまり、「検索結果に何件出ているか」と「実際に相談できる物件が何件あるか」は同じではありません。

実際には「生活保護+高齢」以外の条件も影響する

実際にシニアライフパートナーへご相談いただいたケースでは、70代後半で生活保護を受給し、猫と暮らしている方の住まい探しがありました。

現在のお住まいの老朽化から転居を希望されていましたが、年齢・生活保護に加えてペット飼育という条件が重なり、候補となる物件を探すことに時間を要しました。

このように、実際の住まい探しでは「生活保護だから」「高齢だから」という一つの理由だけで決まるわけではありません。

ペット、希望エリア、間取り、階段やエレベーター、現在の健康状態など、その方に必要な条件が加わることで選択肢が変わります。

実際の住まい探しの経緯は、住まい探しのご相談事例③でも紹介しています。

物件探しの前に条件を整理しておく

住まい探しを始める前におすすめしたいのが、「変えられない条件」と「調整できる条件」を分けることです。

まず、住宅扶助との関係で家賃について確認します。そのうえで、希望エリアを少し広げられるか、駅からの距離は調整できるか、築年数や間取りはどこまで許容できるかを考えます。

同時に、緊急連絡先、保証会社の利用、現在の健康状態、必要な生活支援など、申込みの際に確認される可能性のある情報も整理しておきましょう。

条件を隠して数多く問い合わせるより、最初から状況を伝えたうえで相談できる物件を探した方が、結果として無駄な問い合わせや申込みを減らしやすくなります。

生活保護を受給している場合は、転居に関する手続きや費用について自己判断せず、担当ケースワーカーへ早めに確認しておくことも大切です。厚生労働省も、生活保護受給世帯の住宅探しについて、必要に応じて福祉事務所と不動産事業者等が協力することの有用性を示しています。

一人で探すことが難しいときは

生活保護を受給している高齢者の住まい探しでは、物件を見つけることと同時に、貸主や管理会社が入居を検討するために必要な情報を整理することも大切です。

シニアライフパートナーでは、物件の紹介だけでなく、年齢、収入、保証人など住まい探しで抱えている不安を伺いながら、物件選定から入居審査、契約手続き、ご家族や支援者との連携まで対応しています。具体的な内容はシニアライフパートナーのサービス内容で確認できます。

まとめ

生活保護を受給している高齢者の物件探しが難しくなりやすいのは、「生活保護だから」「高齢だから」という一つの理由ではありません。

家賃の範囲、物件側の入居条件、保証、緊急連絡先、さらに本人の希望条件などを同時に確認する必要があり、候補が絞られやすいためです。

大切なのは、最初から諦めることではなく、現在の条件を整理し、変えられる条件と変えられない条件を一つずつ確認すること。 転居期限が決まっている場合は、できるだけ早めに準備を始めましょう。

「生活保護で相談できる物件が見つからない」
「年齢のこともあり、どこから探せばよいか分からない」

そんな場合は、一人で何件も問い合わせを続ける前にご相談ください。

シニアライフパートナーでは、東京都を中心に、高齢者の住まい探しについて現在の状況や希望条件を整理しながら一緒に考えています。生活保護、年齢、保証、緊急連絡先など複数の条件がある場合も、まずは現在の状況をお聞かせください。