75歳の男性から、奥様が亡くなられたことをきっかけに、現在より家賃を抑えた住まいへ移りたいとご相談をいただきました。
一人で暮らすには現在の住まいが広くなった一方で、ご本人の荷物に加え、亡くなられた奥様の荷物もできるだけ新居へ持っていきたいというご希望がありました。
杉並区・家賃9万円以内・1LDK以上を基本に探し始めましたが、一度は申込みまで進んだ物件で入居が難しい結果に。その後、駅からの距離について考え方を少し変えながら、約2カ月かけて新しい住まいを探した事例です。
今回のご相談
年代:75歳男性
世帯:単身
収入状況:年金+貯蓄
ご相談者:ご本人
ご相談のきっかけ:住宅課からの紹介
住み替え理由:妻との死別後、一人暮らしには現在の住まいが広く、家賃を抑えた住まいへ移りたい
希望エリア:杉並区
主な希望条件:家賃9万円以内・1LDK以上・荷物を保管できるスペース
結果:駅から徒歩17分、バス停まで徒歩2分の2DKへ住み替え
一人暮らしには広くなった住まいから、もう少しコンパクトな家へ
今回ご相談いただいたのは、杉並区で住み替えを希望されていた75歳の男性です。
奥様が亡くなられ、一人で生活するには現在の住まいが広くなったことから、もう少しコンパクトで家賃を抑えられる賃貸住宅への住み替えを考えていらっしゃいました。
ただ、単純に「狭い部屋へ移ればよい」という住み替えではありませんでした。
現在の住まいにはご本人の荷物だけでなく、亡くなられた奥様の荷物も多く残っていました。できるだけ処分せず、新しい住まいへ持っていきたいというお気持ちがありました。
「厳しい条件だが、自身と亡くなった妻の最低限の荷物は持っていきたい」
そのため、ご本人が生活するスペースとは別に、荷物を保管できる4.5帖近くのスペースを確保したいというのが大切な条件でした。

「家賃を抑えたい」と「広さを残したい」の両立
希望条件は、杉並区内、家賃9万円以内、1LDK以上。
家賃を現在より抑えるための住み替えである一方、荷物を置くための広さは必要です。
高齢者の入居について相談できるかどうかを確認する以前に、この家賃と広さの条件だけでも該当する賃貸物件はかなり限られていました。
さらに、親族である弟様は東北地方にお住まいでした。親族の緊急連絡先は確保できるものの、住まいから遠方である点について、管理会社やオーナーがどのように判断するかも確認しながら探す必要がありました。
そこで、条件に該当する物件について一件ずつ、高齢者の入居を相談できるか問い合わせながら探していきました。
最初の申込みは、遠方の緊急連絡先が理由で難しい結果に
その中で1件、条件に合う物件が見つかり、内見後に申込みまで進みました。
しかし、オーナーが気にされていたのが、ご本人の年齢と、親族である弟様が遠方に住んでいることでした。
シニアライフパートナーからも、当社で住まいに関するサポートを行うことや、必要であれば見守りサポートを付けることも可能であるとお伝えしました。
ただ、その物件のオーナーにはそれまで高齢者の受け入れ実績がなく、最終的には入居が難しいという結果になりました。
ご本人は非常に残念そうにされていましたが、「今回はもともと縁がなかった」と気持ちを切り替え、引き続き次の物件を探すことになりました。

「駅徒歩10分前後」から、バスを使える住まいへ
物件探しを続ける中で、もう一度整理したのが駅からの距離です。
当初は駅から徒歩10分前後を目安に探していました。
一方で、70歳以上であれば東京都のシルバーパスを利用できるため、シニアライフパートナーから「バス停が近い物件であれば、駅からの徒歩距離をもう少し広げてみてはどうでしょうか」とご提案しました。
ご本人からも、候補となる物件が増えるのであれば問題ないとの了承をいただき、駅徒歩だけに限定せず、バスを利用しやすい住環境も含めて探すことになりました。
住み替えの目的だった家賃と必要な広さを大きく変えるのではなく、日常の移動方法を少し広げて考えることで、検討できる物件の範囲を広げていきました。
駅から17分でも、バス停まで2分。生活環境も確認
最終的に見つかったのは、駅から徒歩17分の2DKでした。
当初考えていた徒歩10分前後より駅からは離れましたが、自宅からバス停までは徒歩2分。さらにスーパーとドラッグストアも徒歩5分ほどの場所にあり、日々の生活を考えたときに使いやすい環境でした。
間取りは洋室と和室がそれぞれ独立した振分けタイプの2DKで、室内のメンテナンス状態も良好でした。
予算については上限に近くなりましたが、荷物を置ける広さを確保できることに加え、ご本人が希望されていた2口ガスキッチンがあり、南向きで日当たりも良好でした。自炊をよくされるご本人にとって、キッチンも大切なポイントでした。
内見時には管理会社の担当者にも立ち会っていただき、ご本人の様子を直接確認してもらうことができました。
また、遠方に住む弟様については、今回は緊急連絡先ではなく連帯保証人となっていただく形で契約を進めることになりました。
住まい探しを始めてから約2カ月。駅からの距離については当初の希望から変わりましたが、家賃、広さ、生活環境のバランスが取れた住まいに決まりました。

弟様にも実際に住まいを見ていただき、「とても良いお部屋です」と確認していただくことができました。
ご本人からは、
「内見や契約の際の送迎から入居時のライフライン連絡の代行手続きまで非常に助かりました。」
という言葉をいただきました。
担当者より
今回の住まい探しで印象に残っているのは、「家賃を抑えるために住み替える」という目的がありながら、単純に広さを小さくすることができなかったことです。
奥様が亡くなられ、一人暮らしとなっても、ご本人の生活に必要な物だけでなく、奥様の遺品や思い入れのある物もあります。
そのため、広さを大きく削るのではなく、今回は駅からの徒歩距離について考え方を少し変えることで候補を広げました。
最初の申込みでは残念ながら入居が難しい結果となりましたが、次に見つかった物件では管理会社の担当者にも内見時にご本人と会っていただくことができ、比較的スムーズに契約まで進めることができました。
ご本人はとても温厚な方で、管理会社の担当者にも実際にお会いいただくことで人柄を知っていただけたことは、今回の住まい探しでは大きかったと感じています。
新しい住まいにも必要な広さを確保できたため、奥様の遺品や思い入れのある物も持っていくことができそうだと伺い、私たちも安心しました。
同じようなお悩みをお持ちの方へ
高齢になってからの住み替えでは、「家賃を下げたいけれど、荷物があるので狭くできない」「長く暮らしてきた家の物をすべて処分したくない」というケースもあります。
希望する家賃と広さの両方を残すと物件が限られる場合には、すべての条件を一度に変えるのではなく、今回のように駅からの距離や交通手段など、どこなら調整できるかを一つずつ考える方法もあります。
また、親族が遠方に住んでいる場合には、緊急連絡先や連帯保証人などについて、物件ごとにどのような条件が求められるのかを確認することも大切です。
シニアライフパートナーでは、ご本人がこれからどのような暮らしをしたいのかを伺いながら、希望条件と実際の賃貸市場の状況を一緒に整理し、住まい探しをお手伝いしています。
