持ち家の売却に伴い、4か月後までに新しい住まいを探す必要があった80代のご夫婦。近くにお住まいの娘様から、杉並区住宅課を通じてシニアライフパートナーへご相談をいただきました。

ご夫婦はともに85歳前後。娘様は「この年齢で民間の賃貸住宅が見つかるのか」と心配されていました。

実際に住まい探しを始めると、年齢を伝えた段階で相談が難しい物件も多く、申込みまで進んだ物件も審査が難しい結果に。今回は、途中でエリアを広げ、シニア向け賃貸住宅も検討しながら、ご家族と一緒に住まいを探した事例をご紹介します。

今回のご相談

年代:80代(84歳・87歳)
世帯:ご夫婦
収入状況:年金+貯蓄
ご相談者:娘様
ご相談のきっかけ:杉並区住宅課からのご紹介
住み替え理由:持ち家の売却
転居までの期間:ご相談から4か月後
希望エリア:杉並区内(中央線・高円寺~荻窪周辺)
主な希望条件:家賃17万円程度、1LDK以上、娘様のご自宅から自転車で迎えに行ける距離
結果:練馬区内の民間賃貸住宅へ入居

「85歳前後の両親が民間賃貸に入居できるのか」

今回の住み替えは、ご両親がお住まいになっていた持ち家を売却することになったことがきっかけでした。

転居までの期間は4か月。ご両親はまだ時間があると考えていらっしゃいましたが、住まい探しを進めていた娘様は、84歳・87歳というご両親の年齢から、民間の賃貸住宅を借りられるのかを心配されていました。

すでに娘様は数社の不動産会社へ相談されていましたが、85歳を超える年齢では民間賃貸での住まい探しは難しいという回答を受けていました。

そのような中、杉並区住宅課からシニアライフパートナーをご紹介いただいたことが、今回のご相談のきっかけでした。

最大の課題は「85歳前後のご夫婦で入居できること」

希望されていたのは、杉並区内の中央線・高円寺~荻窪周辺。家賃は17万円程度、間取りは1LDK以上がご希望でした。

なかでも大切だったのが、娘様のご自宅から自転車で迎えに行ける距離であることです。

近くに娘様がお住まいという状況ではありましたが、今回の住まい探しで大きな課題となったのは、ご夫婦がともに80代であることでした。

物件を探し、80歳を超えていることを伝えると、その段階で入居について難しい回答となるケースが続きました。

条件に合う物件を見つけるだけではなく、その物件で実際にご夫婦の入居について相談できるかどうかを確認しながら進める必要がありました。

申込みまで進んでも、審査が難しい結果に

シニアライフパートナーでも、ご希望のエリアや予算、間取りをもとに物件を探し、ご夫婦での入居について一件ずつ相談を進めました。

その中で、ご相談について回答を得られた物件へ申込みを行いましたが、審査は難しい結果となりました。

こうした結果が続いたことで、当初は「4か月あるから大丈夫だろう」と考えていたご両親も、高齢者の賃貸での住まい探しが簡単ではないことを実感されていました。娘様も含め、ご家族の不安は次第に大きくなっていきました。

シニア向け賃貸住宅も検討。探すエリアを広げることに

一般の民間賃貸住宅での住まい探しが難しい状況を受け、シニアライフパートナーからは、見守りサポートやバリアフリー仕様を備えたシニア向けの民間賃貸住宅もご提案しました。

ただし、こちらは当初希望していたエリアから離れることに加え、予算も上回るため、すぐに決められる選択肢ではありませんでした。

そこで、当初の中央線・高円寺~荻窪周辺だけでなく、西武新宿線エリアも加えて住まい探しを続けることになりました。

それでも、ご夫婦の年齢を含めた条件の中で、実際に契約まで進められる民間賃貸住宅を見つけることは容易ではありませんでした。

娘様が知人のオーナーへ直接相談

住まい探しが続く中で状況が動いたのは、娘様のお知り合いが練馬区に空いている貸家を所有していることが分かったことでした。

当初希望していた杉並区からは離れることになりますが、娘様から知人のオーナーへご両親の事情を説明し、入居させてもらえないか直接相談していただくことになりました。

シニアライフパートナーとしても、一般の賃貸募集ではご夫婦の年齢が大きな壁となっていたため、オーナーへ直接事情を説明できる今回の方法を進めることをおすすめしました。

その結果、オーナーから事前に入居の了承を得ることができ、その後、保証会社の手続きを進め、無事に契約へ進むことができました。

2か月半の住まい探しを経て、練馬区の賃貸住宅へ

最初のご相談から新しい住まいが決まるまでにかかった期間は、約2か月半でした。

当初希望していた杉並区から練馬区へとエリアは変わりましたが、85歳前後のご夫婦が民間の賃貸住宅へ入居できる住まいを確保することができました。

持ち家の売却までに新しい住まいが決まり、娘様もご両親も安心されたご様子でした。

担当者より

今回の住まい探しでは、当社からご紹介した物件で契約まで進めることができませんでした。

ご相談できる物件を探し、申込みまで進んでも審査が難しい結果となる中で、85歳前後のご夫婦が民間賃貸住宅へ入居することの難しさを、ご家族も実感された住まい探しだったと思います。

一方で、審査が難しい結果となったことで、娘様が知人に連絡し、空いている貸家にご両親が入居できないか直接相談するという次の行動につながりました。

私たちとしても、できれば当社から物件をご紹介したいという思いはありましたが、住まい探しで一番大切なのは「当社が紹介した物件で決めること」ではありません。

ご本人とご家族にとって現実的な方法を一緒に考え、無事に次の住まいにつなげることも居住支援の一つだと、改めて感じた事例でした。

同じようなお悩みをお持ちの方へ

高齢になってからの賃貸住宅探しでは、希望条件に合う物件が見つかっても、年齢などの事情から入居について相談が難しい場合があります。

特に今回のように80代のご夫婦で住み替える場合は、物件探しと同時に、「実際に入居について相談できる物件なのか」を確認しながら進めることが大切です。

また、当初の希望だけにこだわるのではなく、エリアを広げる、シニア向け住宅を検討する、ご家族や周囲の方に相談してみるなど、状況に応じて選択肢を整理することで別の道が見つかることもあります。

シニアライフパートナーでは、高齢者ご本人だけでなく、ご家族からの住まい探しのご相談もお受けしています。「この年齢でも民間の賃貸住宅を探せるのだろうか」とお悩みの場合も、まずは現在の状況やご希望をお聞かせください。