「高齢という理由で、なかなか賃貸住宅が見つからない」
「今のアパートが取り壊しになるけれど、どこに相談すればよいのか分からない」
杉並区で高齢者の住まい探しをしている方の中には、このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
民間の賃貸住宅では、家賃や間取りが希望に合っていても、年齢や保証会社、緊急連絡先などの事情によって、入居について相談できる物件が限られる場合があります。
そのようなときに知っておきたいのが、杉並区の住宅支援制度や地域の相談窓口です。
杉並区には、民間賃貸住宅探しを支援する制度のほか、生活や介護、経済面の困りごとについて相談できる窓口があります。
ただし、それぞれ役割が異なり、相談すれば必ず住宅を紹介してもらえるわけではありません。
今回は、杉並区で高齢者が住まいを探す際に利用を検討できる支援制度と相談先を、目的別にご紹介します。
1.民間賃貸住宅を探すなら「杉並区住宅課」
杉並区では、住宅に困っている高齢者などを対象に「高齢者等アパートあっせん事業」を実施しています。
取り壊しや立ち退きなどの理由で新しい住まいを探している方に、制度に協力している不動産店の紹介や、住宅に関する情報提供を行うものです。
対象となる高齢者世帯は、原則として杉並区に住み、自立した日常生活を営める65歳以上の方など、所定の要件を満たす世帯です。
利用する場合は、住宅課へ必要書類を提出し、資格要件の確認を受けます。
その後、利用開始通知書を受け取り、協力不動産店などで物件を探す流れになります。
ただし、区が希望条件に合う住宅を必ず用意してくれる制度ではありません。利用者自身も不動産店で住まいを探す必要があります。
また、所得などの要件を満たす場合は、仲介手数料の助成を受けられる可能性もあります。
制度の詳細は、杉並区公式サイトの高齢者等アパートあっせん事業で確認できます。

2.保証人や入居後の不安は「高齢者等入居支援事業」
高齢者の賃貸契約では、家賃を支払える場合でも、保証人や入居後の緊急対応について確認されることがあります。
杉並区の「高齢者等入居支援事業」は、こうした事情によって民間賃貸住宅への入居や居住継続が難しい方を支援する制度です。
支援内容には、家賃等債務保証に関する支援、見守りサービス、葬儀の実施、残存家財等の撤去などがあります。
ただし、すべての高齢者がすべてのサービスを利用できるわけではありません。
支援ごとに対象要件や必要な手続きが異なり、緊急連絡先が求められる場合もあります。
「保証人がいない」「親族が近くにいない」といった事情がある方は、住宅課で利用できる支援を確認してみましょう。
杉並区では、これらの取り組みを不動産関係団体や福祉関係機関と連携して進めるため、杉並区居住支援協議会を設置しています。
なお、賃貸契約で求められる緊急連絡先の役割については、高齢者の住まい探しにおける緊急連絡先の重要性でも解説しています。
3.生活や介護の不安は「地域包括支援センター(ケア24)」
住み替えを考える理由は、建物の取り壊しや家賃の問題だけではありません。
階段の上り下りが難しくなった、買い物や通院に不便を感じる、一人暮らしを続けられるか心配といった、生活上の事情もあります。
このような場合に相談先となるのが、杉並区の地域包括支援センター「ケア24」です。
ケア24では、保健師や看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどが、高齢者の生活や介護に関する相談に対応しています。
杉並区内には担当区域ごとに窓口が設けられており、お住まいの地域によって相談先が異なります。
ただし、ケア24は一般的な不動産仲介を行う窓口ではありません。
現在の生活状況を整理し、必要な福祉サービスや関係機関について相談する場所と考えると分かりやすいでしょう。
担当窓口は、杉並区のケア24一覧で確認できます。

4.家賃や生活費に困っている場合の相談先
住まい探しでは、毎月の家賃だけでなく、敷金や仲介手数料、引っ越し費用なども考える必要があります。
年金収入だけでは生活費との両立が難しい場合や、収入の減少によって家賃の支払いが不安になった場合は、生活面の相談窓口を利用する方法もあります。
杉並区の「くらしのサポートステーション」では、生活や仕事、家計などの困りごとについて相談できます。
また、一定の要件を満たす方については、住居確保給付金などの制度が利用できる場合もあります。ただし、年金収入のみの方が誰でも対象になるわけではありません。
生活保護について相談したい場合は、お住まいの地域を担当する杉並福祉事務所が窓口となります。
経済的な事情がある場合は、物件探しと並行して、利用できる制度がないか確認することも大切です。
5.実際の賃貸住宅探しは、不動産会社や居住支援法人へ
行政の相談窓口で制度の案内を受けても、それだけで賃貸住宅の契約が成立するわけではありません。
実際には、希望条件に合う物件を探し、大家さんや管理会社へ高齢者の入居が可能か確認する必要があります。
この段階では、高齢者の住まい探しに対応している不動産会社や居住支援法人への相談が選択肢になります。
居住支援法人は、高齢者など住宅の確保に配慮が必要な方の住まい探しや、入居後の生活に関する支援を行う法人です。ただし、具体的な支援内容や対応範囲は法人ごとに異なります。
シニアライフパートナーでも、杉並区を中心に、高齢者の賃貸住宅探しや契約に関する相談に対応しています。
杉並区での実際の相談事例
杉並区内にお住まいの70代男性から、建物の老朽化や雨漏りなどを理由に、住み替えのご相談をいただいたことがあります。
この方は生活保護を受給しており、長年一緒に暮らしてきた高齢の猫と住めることが譲れない条件でした。
住宅課を紹介されたことをきっかけに、最終的にシニアライフパートナーへご相談いただきました。
家賃とペット飼育の条件が重なり、住まい探しには約3カ月かかりましたが、大家さんの理解を得て新しい住まいへの入居につながりました。
70代男性が高齢の猫と暮らせる住まいを見つけた相談事例では、その経緯を紹介しています。
このように、行政の窓口と実際の物件探しを行う不動産会社では役割が異なります。状況に応じて、それぞれを利用することが大切です。

相談する前に整理しておきたいこと
どの窓口へ相談する場合でも、現在の状況を整理しておくと話が進めやすくなります。
例えば、引っ越しが必要な理由、転居の期限、現在の家賃、毎月の収入、希望する地域、緊急連絡先の有無などです。
取り壊しや立ち退きが理由の場合は、貸主から届いた通知書も用意しておくとよいでしょう。
また、住宅課の制度を利用できるかどうかと、実際に希望する賃貸住宅へ入居できるかどうかは別の問題です。
制度の対象になるかを確認しながら、できるだけ早く物件探しも進めることが重要です。
まとめ
杉並区には、高齢者の住まい探しを支える複数の相談先があります。
民間賃貸住宅の情報や支援制度については住宅課、生活や介護の不安についてはケア24、経済的な困りごとについては生活相談窓口が相談先になります。
そして、実際の物件探しや入居条件の確認については、不動産会社や居住支援法人の役割が重要です。
それぞれの窓口ができることを理解し、必要に応じて組み合わせて利用しましょう。
「杉並区で高齢の親の住まいを探している」
「住宅課へ相談したけれど、なかなか物件が見つからない」
「高齢という理由で、入居できる賃貸住宅が限られている」
そのような場合は、シニアライフパートナーへご相談ください。
現在のお住まいや希望条件、収入、緊急連絡先などの状況を伺いながら、入居について相談できる物件をお探しします。
すぐに希望する住まいが見つかるとは限りませんが、杉並区での住まい探しにお困りの方は、まずは現在の状況をお聞かせください。
