「高齢の親が一人で暮らしているけれど、このままで大丈夫だろうか」
「まだ元気なので、住み替えの話をするのは早い気もする」
離れて暮らすご家族から、このような心配が出てくることがあります。
親御さまが一人暮らしを続けられているうちは、賃貸への住み替えを急いで考える必要はありません。ただし、今の住まいでの生活に少しずつ負担が出始めたときは、実際に引っ越すかどうかとは別に、住み替えについて話し始めるタイミングです。
高齢者の住まい探しは、希望する賃貸住宅が見つかればすぐに契約できるとは限りません。だからこそ、困ってから慌てるのではなく、ご本人が元気なうちに選択肢を確認しておくことが大切です。
「引っ越さなければ」ではなく「今後どう暮らしたいか」から考える
子どもから見ると心配な住環境でも、親御さまにとっては長年暮らしてきた大切な家です。
そのため、
「一人暮らしは危ないから引っ越そう」
「階段があるからもう無理でしょう」
と結論から話すよりも、
「最近、買い物は大変じゃない?」
「階段の上り下りはどう?」
「これからもこの家で暮らしたい?」
と、現在の生活について聞くところから始めるのがおすすめです。
賃貸への住み替えは、家族が安心するためだけではなく、親御さま自身がこれからどのような生活を送りたいかを一緒に考えることが出発点になります。

住み替えを考え始めたい5つのサイン
実際に引っ越す時期は人それぞれですが、次のような変化が出てきたら、一度住まいについて整理してみてもよいでしょう。
階段や段差が以前より負担になってきた。
戸建ての2階やエレベーターのない建物では、今は問題なくても、将来的に移動が負担になる場合があります。
スーパーや病院までの移動が大変になってきた。
高齢者の住まいでは、駅からの距離だけでなく、買い物・通院・バス停など日常生活の動線も重要です。
広い家の管理が負担になってきた。
掃除、庭の手入れ、建物の維持などが負担なら、暮らしに合った広さの賃貸住宅へ移ることも選択肢になります。
家族が訪ねた際に生活面で気になることが増えてきた。
本人が困っていなくても、以前との変化が見えてくることがあります。すぐに引っ越しを決めるのではなく、ご本人と話をするきっかけにしてみてください。
現在の住まいを退去する可能性が出てきた。
建物の建て替えや売却などで期限が決まってから部屋探しを始めると、選べる時間が限られます。転居の可能性が分かった段階から準備を始める方が余裕を持って進められます。
一人暮らしの高齢者が住まいを選ぶ際に確認したい項目については、**「単身高齢者の住まい探しで不安を減らすためのチェックリスト」**でも整理されています。生活環境や設備を家族で確認するときの参考になります。単身高齢者の住まい探しで不安を減らすためのチェックリスト
元気なうちから考える方が選択肢を整理しやすい
高齢者の賃貸の住まい探しでは、部屋そのものの条件だけでなく、家賃と収入のバランス、保証会社、緊急連絡先、物件ごとの入居条件なども確認することになります。
そのため、「来月までに必ず引っ越さなければならない」という状況より、時間に余裕がある段階の方が、
・どのエリアなら暮らしやすいか
・家賃はいくらまでなら無理がないか
・1階がよいのか、エレベーターがあればよいのか
・病院やスーパーまでどの程度なら歩けるか
・家族はどこまでサポートできるか
といった条件を落ち着いて整理できます。

子どもが緊急連絡先になれるかも早めに話しておく
親御さまが一人暮らしをする賃貸住宅では、契約時に緊急連絡先について確認されることがあります。
子どもが近くに住んでいるとは限りませんし、仕事や家庭の事情から、どこまで対応できるかも家庭によって違います。
そのため、「引っ越すことが決まってから考える」のではなく、誰を緊急連絡先として相談できそうか、ご家族で一度話しておくと住まい探しの準備になります。
緊急連絡先の役割については、**「緊急連絡先の重要性」**で詳しく紹介しています。緊急連絡先の重要性
希望条件だけでなく「入居について相談できるか」も確認する
インターネットで条件の良い部屋を見つけても、高齢者の賃貸では物件ごとに確認事項が異なります。
そのため、
「この部屋が良さそうだから申し込もう」
だけで進めるより、年齢や収入、ご家族の状況などを伝えたうえで、入居について相談できる物件なのかを確認しながら探すことが大切です。
実際の住まい探しでも、希望条件を広げていても想像以上に時間がかかるケースがあります。シニアライフパートナーの**「住まい探しのご相談事例①」**でも、当初は比較的スムーズに見つかると考えていたご夫婦が、入居審査などを含めて住まい探しに苦労された経緯を紹介しています。住まい探しのご相談事例①

家族だけで判断に迷ったら、早い段階で相談しても大丈夫です
「まだ引っ越すと決めていないのに、不動産会社へ相談するのは早いのでは」と思う方もいるでしょう。
しかし、住み替えるかどうかを決めるために、現在どのような賃貸住宅が候補になりそうかを知っておくことにも意味があります。
シニアライフパートナーでは、高齢者本人だけでなく、ご家族からの住まい探しの相談にも対応しています。物件探しから契約、入居前後の生活に関する支援まで、状況に合わせて一緒に考えています。サービスの考え方や支援内容は、公式サイトの**「シニアライフパートナーとは」**でも確認できます。シニアライフパートナーとは・公式サイト
まとめ
親御さまが一人暮らしをしているからといって、すぐに賃貸へ住み替える必要があるわけではありません。
大切なのは、階段や買い物、通院、家の管理など、今の暮らしに小さな負担が出始めた段階で、これからの住まいについて話してみることです。
ご本人が元気なうちなら、希望を聞きながら家賃・地域・設備・家族のサポートなどをゆっくり整理できます。
「引っ越す必要が出てから探す」のではなく、「将来、住み替える可能性もある」と考え始めたときが、準備を始める一つのタイミングです。
「親はまだ元気だけれど、この家で一人暮らしを続けられるか少し心配」
「賃貸へ移るとしたら、どんな物件が候補になるのか知りたい」
「親本人と、どう住み替えの話を始めればよいか迷っている」
そんな段階でも大丈夫です。
シニアライフパートナーでは、ご本人の希望を大切にしながら、ご家族と一緒に高齢者の住まい探しを考えています。今すぐ引っ越すことを前提にせず、まずは現在の状況や今後の希望を整理するところからご相談いただけます。
